【慶應ビジネススクール(KBS)紹介】2005年10月09日
授業は1コマ1.5時間で、原則1授業は2コマ(3時間)連続で行われます。通常は午前と午後で2科目の授業がありますので、計4コマ(6時間)となります。
91名の学生は各学期でA/Bの2クラスに分けられます。また各クラスは5グループ(計10グループ)に分けられ、学期の半分でグループ替えが行われます。
このグループ及びクラスをベースにケースメソッドを行うことになります。
まず、学生は、教員に指定されたケースを読み込み、自分なりの考え・意見を事前にまとめておきます。
1つのケースには約3時間の予習が必要とされています。
次に、与えられたグループ室でグループ・ディスカッションを行います。予習してきた意見をグループ(約9名)で発表し合い、他人の意見を吸収しながら、自分の意思決定案について再検討を行います。
年齢も経歴も異なるメンバーで構成されているため、同じケースを様々な視点から見ていること、多種多少な考え方があることなどを学びます。
その後、少し大きめの教室でクラス・ディスカッションを行います。ここでは、担当教員の指導のもとで、多数の参加者(約45名)と意見を交換し、自分の最終意思決定案を形成します。

聴講スタイルではありませんので、積極的に自分の意見を発言することが重要になります。
入学当初の段階で「沈黙は悪、声を出すこと」と教員からも教わります。
また、「経営に正解はない」というように教員から「正解」が出てくることはありません。ある程度の方向付けはしますが、意見を一つに集約したり、ある結論に導いたりすることはないのです。
このやり方に当初は戸惑う学生も多いのですが、各人が3つの学習プロセスに主体的に「参加」することで自分なりの「正解」を作り上げることが重要なのです。
これら3つのプロセスを通じて、参加者は、(1) ケースにおいて意思決定を必要とする問題が何であるかを明らかにし、(2) その問題に関連する記述・資料を関係づけ、解釈し、(3) その問題を解決する具体的方策を考え、これを提案し、(4) その方策が当面する問題と周囲の関連状況に適合するものであるかどうかを比較・検討し、(5) 最終的判断(意思決定)を下す、ことになります。
現実の企業経営の事例をもとに作成されたケースを教材として、上記のような訓練を多数繰り返し行うことによって、「ケースメソッドによる教育」では、「一般的な知識や理論の一方的講義」からは得られない実践的な経営意思決定能力が養成されるのです。
投稿者 阿部東洋 : 2005年10月09日 11:06