Raison d'etre

MBA情報サイト
-レゾンデートル-


現在 : 73 記事










レゾンデートルとは、慶應ビジネススクール現役生(M28期)の有志8名で構成された情報発信及び企画・実行組織である。






■最新のコメント■

2005年12月15日 成宮 雄三氏 講演会
  by さちこぷ
2005/12/30 15:56
KBSの学習環境(IT編)
  by 冨永
2005/11/07 01:02
  by 下垣内
2005/11/06 16:53
  by 冨永
2005/11/06 11:02


■最新のトラックバック■



-


RDF
Atom
企業防災:事業継続ガイドラインについて




【レゾンのコラム】2005年11月15日

先日、我がKBSの大林厚臣助教授による「企業防災:危機管理への対応」というテーマの講演会を聴いてきました。

昨今、企業防災の重要性が高まっている背景と“民間と市場の力を活かした防災力向上に関する専門調査会”という中央防災会議から先の8月に発表された「事業継続ガイドライン~わが国企業の減災と災害対応の向上のために~」の内容に関しての講演でした。

なぜ特に最近、企業防災の重要性が高まっているのでしょうか?

その背景としては、従来までの天災の発生リスクに加えて、やはり2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロ以降、世界中でテロの発生リスクが高まっていることにあります。テロへの対策はさておき、もちろん地震列島といわれる日本ですから、特に1995年1月17日の阪神淡路大震災以降その教訓を活かして、大地震に対する対策は、将来、高い確率で発生が予想される地域を中心として継続的に行われています。しかし、専門家でも大地震の発生を予見できない地域での対策はまだ十分といえず、その現れとなった本年3月の福岡での混乱はまだご記憶に新しいところでしょう。

企業は災害や事故で被害を受けても、重要な業務が中断しないこと、もし中断しても早期に再開することが望まれています。この事業継続を目標とした計画は「事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)」と呼ばれており、具体的な内容としては、バックアップシステムやオフィスの確保、即応した要員の確保、迅速な安否確認などがあります。
企業にとっては業務中断による顧客の流出やシェア低下、企業評価の低下などを回避するための経営レベルでの戦略的課題と位置付けられており、欧米が先行し日本での取り組みはまだまだのようです。

事業継続への取り組みに関する詳細はガイドラインを参照して頂くとして、ここでは講演を聴いていて印象に残った事柄を2点ご紹介致します。

①企業防災はピンチをチャンスに活かすための取り組みです

 9.11テロで本社を失いながら、翌日から業務を再開し、顧客からの信頼を高めた金融機関の例など、他社に先駆けて企業防災に取り組むことで、危機を好機に変える事も可能だそうです。ただ、その際には“その企業がやれることから、自力で始めること”が重要のようです。ついつい「コンサルタントに依頼して・・・」と考えがちですが、他人に頼ると独自のアイデアやノウハウが活かせず、他社との差別化が難しいようです。

②企業防災は継続させるための仕組み作りが大切です

事故や災害は滅多に発生するものではないので、その防災活動は一時的に盛り上がっても、その後の継続が課題となってきます。ハザードマップなどの少しずつ改善できる指標を設けると、その変化が社員の意識向上につながるようです。また、マニュアル作りの段階で現場を巻き込むことで、社員の参画意識は高まりますし、それを定期的に見直すことで意識を継続させることができます。防災対策を通常業務の一部として取り入れ、楽しく、儲かるイメージにすることも長続きの秘訣のようです。


私はかねてより、


◎災害起こると防災対策が叫ばれる
   ↓
◎日が経つにつれて沈静化する
   ↓
◎次に別の災害が起こった際にまた防災の必要性が声高に叫ばれる


という繰り返しに違和感を持っていました。
「なぜ、日頃から災害を想定して活動を行わないのか?」と。

今回、大林先生の講演をお聴きして、「災害の不安を抱え続けることは、人にとって大変なストレスであり、風化してしまうのは当たり前」という事を学びました。いざというときには何が問題となるか?といった対策をしっかり考える事、定期的な見直しにより時々思い出す事に加えて、むしろ、改めて意識しなくても取り組めるレベルまで防災活動を日常の活動に織りまぜる事、が大切だという事がよくわかりました。

投稿者 T.M. : 2005年11月15日 17:27






Base template by WEB MAGIC.  Copyright(c)2005 Raison d' etre All rights reserved.